「体にいいことを何かしよう」と思ったとき、「運動」を思いつく人は多いだろう。そして、そのとき想定している運動はたいてい、ウォーキングやジョギングなどの「有酸素運動」のはずだ。 確かに有酸素運動は、健康エクササイズの鉄板。病気の予防や改善効果を示すデータも多く、信頼性は高い。
とはいえ、有酸素運動も万能ではない。状況や目的によっては、別の運動に取り組むことで、大きなメリットが得られる場合もある。そこでこの特集では、有酸素運動以外の運動に焦点を当て、その意義や、有効な活用法を紹介していく。第1回は、動脈硬化をターゲットにした「血管ストレッチ」だ。
人は血管とともに老いる。(-^□^-)
血管の老化とは「動脈硬化」のことだ。若いうちはしなやかで弾力のあった動脈が、年とともに硬く、もろくなっていく。それに伴って、脳出血や心筋梗塞といった深刻な病気の発症リスクも高くなる。 体の外から見ても分からないので、つい軽く扱いがちだが、放置していると命に関わる事態につながる。動脈硬化は怖いのだ。となれば、気になるのは自分の血管だろう。動脈硬化は誰の体にも起きるが、進行の程度には個人差がある。それをチェックするのが、いわゆる「血管年齢検査」。正式にはPWV(脈波伝播速度)検査といって、たいていの病院や人間ドックで受けられる。自分の血管が、年齢の平均値よりしなやかであれば「血管年齢が若い」と評価される。数分で終わる簡単な検査で、結果はとても分かりやすいので、血管の状態を正確に知りたい人には、おすすめである。でも、もっと手軽な目安もあると便利だろう。そもそも「血管年齢が若い」のは、どんな人なのだろう。立命館大学スポーツ健康科学部教授の家光素行さんに尋ねてみると、驚くほどシンプルな答えが返ってきた。「体の硬い人ほど、血管も硬いことが分かっています」。なんと、血管の硬さは、体の硬さと相関しているのだ。 ≧(´▽`)≦